「家づくりに一杯一杯でほとんど考えてなかった」
「家に予算をかけたいから最低限にしたい」
ついつい後回しになりがちな“外構”。
でも声を大にしてお伝えしたい‥
『外構ってすっごく大事!!!』
そこで今回は、題して『外構の基本シリーズ』!
外構の基本のキを簡単にお伝えしていきたいと思います。
(外構についてお詳しい方はぜひ別の記事でお会いしましょう♩)
『外構』とは?
外構と似た言葉に「エクステリア」があります。「エクステリア」は、「インテリア」と対になる言葉で、“家の外側にある空間全体”を指す言葉です。一方で「外構」は、塀、柵、垣根、門、アプローチ、車庫、カーポート、土間、デッキ、庭、植栽など、“家の外側にある構造物”のこと。似た言葉ですが正確には、いくつかの外構で構成されているのがエクステリア、という訳です。
今回は(文字数が短くて楽なので)分かりやすく、エクテリアの意味も含めて『外構』と呼びます。
『外構』の役割
外構の役割は実は沢山ありますが、抜粋して5つご紹介いたします。
●安全性
塀や柵によって防犯性を高めます。小さいお子さんやペットがいる方は、外に出れてしまう高さや構造になっていないか、危なくないか、といった事も検討が必要ですね。
また万一の場合の防火や防風の役割も持っています。
●プライバシーを守る
目隠しフェンスをつけたけど、隣の家の2階からリビングが丸見え!なんてケースもしばしば。構造にあった外構デザインになっていないと、せっかくこだわったマイホームでのびのび寛げない、なんてことも。
●日よけ・雨よけ・砂よけ
日よけも外構の役割の一つ。植栽や壁は強い日差しを防いでくれたり、カーポートは紫外線による車の劣化を防いでくれます。
また雨よけとしての役割も重要です。生活の導線を細かくシミュレーションし、素材の特徴をよく検討して外構アイテムを選ぶことが大切。安易に見た目や価格だけで選ぶと素材がすぐ腐ってしまったり、移動するたびにびしょびしょ、泥はね、滑りやすいなどのトラブルを抱えることも。かえって費用がかかったり、雨が降るたびストレスを抱えてしまうことになるのは避けたいですよね。毎日使うキッチン同様、外構スペースもほぼ毎日出入りする場所。侮れません。
そして砂よけとしての役割も大きいです。とりあえず人目につく玄関前だけ塀を建てたけど、近くの田畑やご近所の土地、思わぬところから土や砂が舞い込み、掃除が大変すぎて大後悔!!なんてことも。玄関や窓が砂まみれ、ベランダでも洗濯物が干せないような事態になってしまったらとても面倒。自分の敷地内だけではなく、その土地にあった外構の設計が大切です。
●ライフスタイルの幅が広がる
お庭に人工芝やデッキを作ることで子供たちがプールで遊んだり、友人を呼んでBBQしたり。最近おうち時間が増えたことで人気が高まったのが、壁に投影できるプロジェクター。室内だけでなく外で涼みながら映画やyoutubeを楽しむのも最高ですね。ウッドデッキ作ったけど隣の家から丸見えで一度も使えてなくて‥なんて話もよく聞きます。せっかくの我がお城です、しっかりと目隠しできる外構デザインにすることで、パンツ一丁でお庭で寛げちゃいます!(笑)
“この空間、こんな使い方ができたんだ!”とお客様が目を輝かせてくれる瞬間は、プランナー冥利に尽きます。固定概念に囚われず、自由な発想で外構空間を存分に活用しましょう♩
●家の印象を決定づける
外構はまさに「家の顔」。そうは言っても別にご近所にそんなに見栄はりたい訳でもないし‥って思う方もいるかもしれません。でも外構は、道を行き交う人の目に触れ、訪れた方が最初に目にする場所です。雑草や落ち葉が多いとご迷惑をかけたり、外壁も汚れやすかったりメンテナンスが難しいものを選んでしまうと放置しがちになり、だらしない印象になってしまいます。最低限、ご近所にとっても心地よく印象の良い外構でありたいものです。
また、年々外構も多種多様でデザインの幅が増え、インテリアだけでなくエクステリアにおいても個性を持ち、より自分の好みや美意識に合う設計を求める方が増えています。ただし家の外壁の色や質感、デザインに合わせたトータルコーディネートで考えないと、なんだかミスマッチな印象になってしまいます。自分が見てかっこいい!素敵!「家の顔」がそんな佇まいであれば、毎日帰るのもとても誇らしく、ますます愛着の持てるお家になることでしょう。
いかがでしたでしょうか?
お金をかければ良いというものではなく、住う方々が心豊かに生活できる空間作りとしての役割をきちんと果たしているかどうか、が外構において最も大事なことだと筆者は考えます。
次回は『オープン、クローズどっちが好み?!外構の種類』をご紹介します。
最後までお読みいただきありがとうございました♩